7/18/2025

奥深い犬種:グレートピレニーズとカレリアンベアドッグ。

 オリバー(犬)は相変わらず良い子にしている。ずっと生後7か月だと思っていたら、AIによるとオリバーはまだ6ヶ月だった。すでに70パウンド近くあり、多分成犬になる頃には100パウンドは越していると思われる。オリバーの犬種は愛玩犬やラブラドールやゴールデンレトリバーとは性格が違いすぎて、驚かされることが多い。常に尻尾を振って、飼い主の後を付いて周り、ニコニコしているような愛想の良い犬ではない。ただ、オリバーは飼い主に合わせるということはなく、常にマイペースで独立心は強い割に、誰か人間や他の動物が一緒に外に出ない限り、外に出たがらない。私たち家族が家にオリバーを残してどこかに出かけると、悲しそうに遠吠えする。家族が家に帰ってきたらめちゃくちゃ喜んでクンクン鳴く。調べたら、カレリアンベアドッグは分離不安持ちなことが多いらしく、当たっているなぁと思う。

オリバーは息子のことを格下と思っているようで、オリバーは眠っている時に息子が近づいてくると唸る。オリバーが特別な食べ物(骨やおやつ)を食べている時に息子、他人、猫、他の動物が近づいた時も唸る。人間以外がオリバーの食べ物に近寄ると大きな声で吠えて、多分他の動物がオリバーの食べ物を食べようとするとガブっと噛んでしまうと思う。

グレートピレニーズはこういったresource guardingの習性がある。初めはオリバーに怒って、息子にだけは唸るのを辞めさせようとした。けれど、息子が普段から衝動的にオリバーを躾けようとしたり、躾け方が間違っていたり、怒りに任せて躾けることがよくある。私や夫が正しい躾け方を息子に何度も教えても、自閉症のせいで感情が昂ったらもう論理やら冷静さが吹っ飛ぶので話にならない。こんなに一貫性に欠ける躾を息子から受けているようでは、オリバーが息子を下に思っていても仕方ないよね、という話を夫とした。

あと、ネットのどこかで読んだが、何千年もDNAに受け継がれている犬種の習性をトレーニングで直そうとすること自体が無駄だという意見にも賛成。カレリアンベアドッグの祖先にあたる犬(スピッツタイプの犬)は歴史は石器時代まで遡ることができるらしく、石器時代からの習性を私たちが修正するのはまず無理がある😅とりあえず、息子がもっと精神的に成長して、オリバーをちゃんと一貫性のあるポジティブな躾をできるようになるのがまず第一の目標。

ところで、日本では熊の被害が日々たくさん報告されているようだけれど、熊被害を減らして人と熊と共存するためにも軽井沢以外にももっとカレリアンベアドッグを導入すれば良いのになぁと思う。訓練を受けたカレリアンベアドッグが熊よけに有効なのは日本でもアメリカでも証明されているので。

友達の旦那さんはヒッピーの両親に育てられ、川のほとりになる水道も電気もないアラスカの中部の森で育った。なんと旦那さんは川を下っている時にボートの上で産まれたらしい。その友達夫婦は広い敷地に家畜を飼っているので、グレートピレニーズの「ダンディ」ちゃんを家で飼っている。旦那さんはハスキー犬に囲まれて育ったので、犬種によって全く違う犬の習性を目の当たりするのが本当に面白いと話していた。ハスキーは当然ながら鳥類を見たら一気に殺してしまうらしい。ダンディは、羽をクリップするときに誤って血が出てしまった七面鳥の羽を舐めて片時も離れず守っていたらしい。旦那さんは、「ハスキーならもう一気に飛びかかって七面鳥を食べてたよね。びっくりしたよ!」と、笑って話していた。ダンディはすごく温厚で、初めて私たちを見た時もワンワンとあのピレニーズ特有の低い声で短く鳴いただけで、あとはすごくフレンドリーで可愛かった。可愛くてモフモフのダンディを見て嬉しくなり、すごい速さで駆け寄った息子にも、ダンディは辛抱強く優しかった。友達の旦那さんによると、ダンディはたまに8時間ほどフラッといなくなるらしい。帰ってきたと思ったらコヨーテの体毛と血にまみれて帰ってくる。どうやら広い敷地内に侵入してきたコヨーテを殺しに周っているとのこと。人にも家畜にも優しくて温厚な性格のダンディからはとても想像できない話でびっくりした😂他のピレニーズ同様、ダンディもフェンスをどれだけ高くしても登って脱走するし、フェンスの下も掘って脱走するので、ランに繋がれている。

先日ドッグショーをやっているところにマウンテンバイク中たまたま通りかかって、そこにグレートピレニーズがいた。息子がピレニーズを触りたがったので、飼い主さんに頼んでふわふわの可愛いピレニーズを触られてもらった。飼い主さんが言うには、この犬は子供が大好きで、子供を見たら駆け寄ってその周りから離れず、大きな犬が来たら威嚇して子供を守ろうとするらしい。

オリバーはというと、新しく出会う人が大好きで、どんな人でも犬でももうメロメロになる。こんな性格でちゃんと家族や家畜を守れるのかと思っていた。ところがやはりDNAはちゃんとプログラムされていて、生後5か月目あたりになると、変化が現れた。夜になると高い位置にある、外がよく見渡せるデッキから長い間外を眺めるようになった。それと同時くらいに、外で何か普段見慣れない動きや音を捉えると、「ワフワフっ!」と口を閉じたまま小さな声で吠えるようになった。その後になると、今までは見ても吠えなかったのに、ムースを庭で見ると大きな声で吠え立てるようになった。それからまたしばらくすると、見慣れない車、人、犬、その他動物を見たり、見慣れない音が聞こえたり、茂みで動きを捉えるとすごい音量で吠えるようになった。普段から来ている宅急便の車や配達する人には吠えない。あと、見れ慣ない人が家に来た時は大きな声で吠えるけれど、結局撫でられるとすぐにその人が大好きになる。ピレニーズを飼っている知り合いの人が言っていたのだが、他人が来ると、必ず他人と飼い主の間にピレニーズが割って入って、この飼い主をガードするんだと言っていた。普段これだけ温厚な性格の犬が、一気に獰猛になって飼い主や家畜をガードするというのがすごいと思う。オリバーもいつかそうなるのかなぁ。

うちの猫やヤギと遊びたくてしょうがないけれど、猫もヤギもオリバーが嫌いで誰も相手にしてくれないという悲しさ!どんなに長いハイキングにもしっかりついて来てくれるので、ありがたい。


夏休み in 2025

 5月末から8月の中旬まで夏休みなので、日々家事をし、息子のセラピーやらスイミングレッスンの送り迎えをしながら好きなことをして過ごしている。

職場の友達がハイキンググループを作って、そのみんなで毎週ハイキングに行っている。以前私が勤務していた職場で一緒だった人ばかりなので、みんな顔見知り。でも、私が友達として個人的に仲良くしていたのは3人ほどだけだったので、全員のことはよく知らなかった。数時間も一緒にハイキングしていると、当然お互いのこれまでの人生の話になる。今まで何年も一緒に働いていたのに知らなかった事ばかりで、その人の事を深く知れて、良い所をいっぱい発見し、思いがけないほど楽しい思い出になっている。一人の先生はオレゴン州の農場で生まれ育ち、両親の持っていた広大な農場と、農場に隣り合った公の土地を合わせると100,000エーカー(坪に変換したら1兆2241億7406万7776坪!?)もある農場で肉牛を育てていたらしい。どうやって牝牛のお産を助けるのかなど教えてくれて、その先生の話がとにかく面白かった。

家族でもたくさんハイキングに行って、美しい夏のアラスカを謳歌している。あとは家族で遠出してプールに行ったり、今年の春に買ってきたひよこ三羽を育てたり(Brahmaという種類の鶏で、かなり大きくなる品種なのでどうなることやらと思っていた。でも、この鶏たちは三羽ともすごく穏やかな性格で人懐っこい。息子も溺愛している。この品種にして良かったと思う!)、料理をたくさん作ったり。。ガーデニング、カヤッキング、ずっと放置していた庭やヤギと鶏小屋の手入れも頑張っている。