2/08/2014

カイくん、皮膚科受診:尋常性白班 (vilatigo)?白色粃糠疹 (pityriasis alba)?

分かりにくいよね〜。でも肉眼で見ると結構はっきりとした白班なんです!
カイくんの、白色粃糠疹、もしくは尋常性白班の写真!
カイくんの足に白いマルが二つ出来ていました。今思えば、新生児ぐらいの時から、鼻にある白い角栓みたいな感じで、爪楊枝の先くらいの白いプツプツちゃんたちが膝にありました。「何やこれ?」ってずっと思ってたけど、カイくんはその角栓みたいなのが鼻にもあってすごい目立ってた。でも、いつの間にか鼻のプツプツは完全に消えていたので、足のほうも気にしていなかった。ところがところが、足にあったその細かい泡のような白班が、ここ数ヶ月で各々がくっついてべちゃ〜っと一個の大きな白班に広がってきました。
それでも、小さい頃、同級生の子が口の周りとか手とか足にそういう白班があったのを覚えていて、「大したことないやろう」と気にしてませんでした。

でも、最近になって白班が目に見えて大きくなってきたので、ネットで検索。病名は尋常性白班(英語ではvilatigo;発音はヴァラタイゴ)というらしい!何と、あのマイケルジャクソンもかかっていた病気。マイケルさんごめんなさい。あなたは整形で肌を白くしてたんだと思った^^;どうやら現代医学では美容整形で肌の色を白くすることはできないらしい。そらそうやんね、メラニン色素がなくなるわけやし、そうなると太陽から肌を守れないもんな〜。マイケルが何でいつも長袖の黒い服来て、お付きの人に日傘差してもらってたか、今になって分かった!

とりえあえず、病院にかかる前にアメリカ皮膚科学会のサイトを見て勉強してみたけど、大体症状は2種類に分かれているらしい:
①身体に局所的にしか出ない尋常性白班→全身に広がらないことが多い
②身体の左右対称に出る尋常性白班→全身に広がることが多い

治療法として、赤外線を照射させる治療が一応効果的とされて、病院にかかる場合はこの設備を持っている病院に行くと良いとのこと。ただ、赤外線照射の治療効果は高くなく、他にこれといった治療法もなく、治らないので難病とされているらしい。でも、命には全然別状がないので、そこは安心できる!
ただ、顔に症状が出る人も多く顔の皮膚がまだらになってしまうことも。初めは手足に白班が出来ても、いつか全身広がって行く可能性も十分あり、そのせいでうつ病などとの合併も高いらしい。女性で顔に白班があるなんて嫌やんなぁ。。気持ち分かります。。!

ま、そんなこんなで、尋常性白班の可能性があるということで初めて皮膚科を予約しました。そしたら病院に行く前に初診票みたいなのを家に郵送で送ってくれた。その時、衝撃の事実が!

「あなたの保険は、専門家(つまりこの皮膚科のこと)にかかっても治療費をカバーしてくれますか?多くの保険は、プライマリーケアー医師からの紹介状が無い場合、専門家にかかっても全額負担になることがあります。まず自分の保険会社に聞いてから、受診して下さい。紹介状が必要なら、先にもらって来てからお越し下さい」と。。。

ひー!アメリカってほんと病院に気軽に行けないですよね??結局うちの保険は自分で勝手に専門家の所に行っても保険でカバーされることが分かったので、行ってきました。

皮膚科の先生は、カイくんの足をちらっとみて、「あ、これ多分違うね。x*wd&@yrsasbgだと思うよ。尋常性白班じゃないと思うから安心して。塗り薬出しておくから、これ6週間塗ってなんの変化もないならまた来て」って言われた。
えっ?何その難しい単語?聞いたことない!って聞き直そうとしたら、「病名は紙に書いておくから、家に帰ったらネットで調べてみて。他に質問とかある?」って言われた。その場で思いつく限りの質問をしたけど、その病名や症状すら分からないので、何を質問すれば良いかも分からなかった。それで診察終了。。先生との対面時間2分。先生、カイくんの足を遠目からちらっと見ただけ。。

私が家に帰ってネットで色々調べ、先生の対応が悪い、どう見ても先生が教えてくれた病名の症状とカイくんの足の症状が違う!とJoelにぶーぶー文句言ってたら、「くみは専門家じゃないでしょ。先生は山ほど患者さんを診てきたんだよ。大丈夫だよ」って言われた。。ムッカー!
先生が下した診断は、白色粃糠疹(はくしょく ひこうしん)というもので、英語ではpityriasis albaとい。ググってみると、ベジルばら色粃糠疹という名前では検索結果がたくさん出るけど、白色粃糠疹となると検索結果は皆無に近い。ベジルばら色粃糠疹 はその名の通り赤い班ができる。それとは対称的に、白色粃糠疹は白い白班ができる。ときどき聞く、「はたけ」というのが「単純性顔面粃糠疹」というみたい。で、単純性顔面粃糠疹とは、白色粃糠疹とほぼ同定義だと思われる。

白色粃糠疹の症状は、白班の部分がかさかさしていて糠のような衣が付いていることらしい。いわゆる超軽症のアトピーみたいなもので、児童期に発症することが多く、思春期には勝手に治るらしい。私はアトピーの素因があるので、それは確かに可能性として考えられるけど、カイくんの白班のある部分はつるっとしてて綺麗そのもの。全然粉なんて吹いてない。それに、私が尋常性白班の症状を調べたとき、あまりにもぴったり当てはまったので、これしかないと思っていた。

私が質問したとき、先生は「6週間このステロイド剤を塗って何の変化もなかったら尋常性白班の可能性があるから、生体検査をするのでまたクリニックに来てね」と言っていた。もうすでに一ヶ月経っているけど、白班は薄くなってない。
私は自分が成人のアトピーになったとき、鬼のように色んな文献も読んだ。うちの研究室でアトピーと不安について研究している先輩も何人かいて、アトピーの第一線で活躍する皮膚科の先生と一緒に研究をしていたので、その先輩に色々聞いたりした。そのとき学んだのは、ステロイドは症状に合わせて徐々に弱いステロイドを用いるべきで、同じ強さのものをこんなに長期に渡って漫然と塗るなんてあり得ないということ。
私のようなただの一般人が、アメリカで厳しいトレーニングを受けてきた皮膚科の先生にこんなこと言うなんて、自分でもあきれるけれど、何か悶々とするものがある汗 とりあえず、専門家の意見は聞くべきだと思うので、今でも毎日ステロイド塗り塗りしてます。命に関わる病気でもないし、男の子やから顔に少し白班できてもまぁ可哀想やけど大丈夫かなとは思っている。

でね、何で今日このことをブログに書こうかと思ったかと言うと、今日皮膚科受診したときの請求書が来たのだー!結果、私らの負担金は$94だった。ちょっと驚いた。なぜかというと、$150くらいは最低支払うと思っていたから、こんなに安く済んでびっくりした。それ位アメリカの医療は高いのです。でも、明細を見たら、皮膚科はもともと$700を請求していたー!!えー!!あの2分の診察で$700っすか!高い〜!!そしてひどい〜!泣

他にも、アメリカの医療でビックリしたことがあります。こないだカイくんがゲロって吐いて、吐き続けるので病院に受診しようと小児科に電話したら、「病院には来ないで。家でまずティースプーン一杯のジュースやスポーツドリンクを与えてみて!それを20分置きにやってみて、吐かないようだったらどんどん一回分の水分量を増やしてみて下さい。これでまだ吐くなら、また電話ください」と言われた。ちーん。。
結局、その6時間後にまた吐いたので電話した。確か夕方の3時半だったと思う。そしたら「もううちの今日の営業時間は終わりました(5時に営業時間が終わるから、もうこれ以上患者は診ないということ)。病院に行くならERに行くか、夜間やってるクリニックに行ってね!」って言われた。。信じられへん。。。!結局、その晩は家で様子をみて、夜中にまた吐くようなら次の朝一番に小児科に電話して受診しようと思ってました。幸いカイくんはその後吐く事もなかった。アメリカ恐るべし。。
日本に去年帰ったとき、いつでも気になったら病院を受診できたのが懐かしい。。乳児、幼児は治療費タダやったしな〜。ま、こういうシステムを悪用して、大した事ないのにガンガン受診して税金を無駄にし、医師を無駄に拘束するのはあかんけどねぇ〜。

カイくんの皮膚科受診の話を書こうと思ってたら、こっちの病院の愚痴になってました^^;実はこないだから大学院をひとつ受験していて、こないだ最後の面接が終わり、その話も面白いので次回は書こうと思っています!受かってるといいなぁ。。