2019年の春にひよこから育てたとても可愛がっている鶏が三羽いる。生後三日頃から人間の肩に乗せたり手のひらで遊ばせたりして可愛がって育ててきたので、私たちにもよく懐いている。元は四羽いたのだが、一羽は自宅で私が手術を何度かして回復したこともあったのだけれど、重症なバクテリアによる病気で去年の10月に死んでしまった。後一匹は立派なダブル卵黄の大きな卵を毎日産んでくれていたのに、生後5ヶ月で近所の犬がうちの敷地に侵入して噛み殺されてしまった。だから元々1代目としては五羽の鶏がいたのだが、今では初代の鶏は三羽だけ。
卵がもっと欲しかったので、2代目として数年前に二羽飼い足したけれど一羽は寄生虫による病気のせいか、やぎに踏まれてから何だか様子がおかしく、そのまま死んでしまった😭残った二代目の一羽は今も元気で小さな卵を産んでくれている。
卵がまだ足りないので、3代目として去年にまた二羽飼い足して、この二羽は幸いどちらも元気で日々卵を産んでくれている。
もう2019年から飼い始めた初代の鶏たちは5歳を迎えることになった。その中の卵肉両用に開発されたクックーマランという種の、濃い茶色の卵を産む鶏が一羽いる。肉用途だけあってとても大きな鶏であるペンガー(ひよこの時、黒い羽に包まれていて、目の周りは白いアイラインを引いたような、まさにペンギンみたいなとても可愛い顔をしていた)はここ一年ほどで足を庇っているような動作をしているように見えることがある。でも、じっと注視するとそんなに違和感はない。ただ、以前のように軽々パタパタと羽ばたいて少し高いところや低い地面に跳躍したり着地することができなくなっている。もう早ければ死んでしまうような歳だし、重い鶏だし年齢によるものか関節炎だろうかと思っていた。
数日前、ペンガーが完全に足にびっこを引いていた。それにびっくりしてすぐにペンガーをやぎや他の鶏から隔離し、ネットで色々調べてみた。足に外傷はない。足は綺麗でバンブルフットではない。よくみると足のスケールが部分的に盛り上がっていて、他の鶏たちの足のように蛇の皮のようにスムーズでキラキラしておらず、スケールの形にも統一性がないような部分がある。
ペンガーはゴジラみたいな見た目なので、足はずっとこんな感じだったような記憶があり、これが普通だと思っていたけれど、確かに他の鶏の足と比べたら、スケールが盛り上がって多少ゴツゴツしている部分もある。これで恐らく足の異常は「鱗片状脚ダニ」だろうと推測。うちの近所には鶏を見てくれる獣医さんがいないので、どんな病気でも自分でネットで治療法を調べて薬を買って治療している。色々とネットで調べてみて、今は以下の治療法を試しているところ。きっとまたダニに悩まされることもあると思うので、忘れないようにここに記しておく。ちなみに、歳をとった鶏がこの病気にかかることが多いのだそう。
1)痛み止め、抗炎症作用のある薬:足がとても痛そうに見えるので、鶏にも安全なアスピリンを水に混ぜて飲ませた。抗炎症効果のあるオレガノをすり鉢で擦って水に混ぜた。ペンガーはとっても穏やでリラックスした性格の鶏なので、隔離された後も呑気に過ごしていて、卵も産み続けているし水もたくさん飲んでいる。隔離してアスピリンの入った水を飲んだ翌日、ペンガーはあんまり歩かないけれど、びっこは引かなくなった。
アスピリン203mg(市販のアスピリンのタブレットは1タブレット81mgなので、81mg x 2.5 tabletsで203mgになる):2Cupsの温かい水
オレガノはデッキのハーブポットにたくさん生えているので多めに摘み取り、すり鉢で擦ってから水に混ぜてみた。
2)スケールを柔らかくして、ダニのフンなどをできるだけ綺麗に取り除く:鶏を飼い始めてからは常に人間用のエプソムソルトを家に常時置いておくようにしている。底が広くて平べったくて小さめの器(ティラミスを作る用のガラスウェアがちょうど良い)にエプソムソルトと温かいお湯を入れてソルトを溶かす。鶏の足がしっかり深く浸かっているか確認して、10分ほどバスソルトに浸かってもらう。ただ鶏によってはじっとしてくれないので、目の前にオートミールだとかミルワームだとか鶏の好きな餌を置くのもいい。それかバスルームの電気を消して、暗い場所に鶏とバスソルトを置いておくとじっとしてくれるかも。どちみち鶏はきっとそんな長時間はじっとしてくれないので、10分は無理なことが多いと思う。バスタイムが終わったらキッチンペーパーを使って足についた水分をできるだけ拭きとる。ペンガーは穏やかな性格なのでずっとバスソルトに大人しく浸かっていた。足が痛くて動きたくなかったのもあるかもだけれど。
3)ワセリンが用いられることが多いのだが、うちはネットで勧められていたココナッツオイルを温めて、それをペンガーと他の鶏の足に1日一回、ペイントブラシを使って塗っている。いつまで塗ればいいのかはネットの情報によってバラバラ(毎日1週間続けるだとか、数日に一回を1週間続けるだか、新しい足のスケールが生えるまで毎日もしくは毎週を数ヶ月続けるだとか。。)だけれど、うちの鶏はみんな軽傷っぽいのでどんなに長くても2週間、1日に一回ココナッツオイルを塗れば完治すると思う。ココナッツオイルではなく、自然な抗菌作用を持つキャスターオイルもみんな勧めていた。このような油を塗ることでダニが窒息死する。初めはガラス製のジャーの中に、温めた液状のココナッツオイルを入れて、そこに鶏の足を一本ずつ漬けていたのだが、鶏が嫌がって暴れ、ジャーを蹴ってココナッツオイルが漏れてしまった。それからは、自分が椅子に座り、鶏を逆さまにして鶏の背を下にして両足が宙に浮くように自分の腿に鶏を置いて、ココナッツオイルを丁寧に塗っている。これが一番楽な気がする。
鶏は暗くなるとよく目が見えないので大人しくなる。あと夜になるとクープに戻ってくるので、シャイな鶏でも簡単に捕まえられる。なので、夜にこのオイルトリートメントをすると楽。
Ivermectinはダニによく効くけれど、ivermectinを使っている間は長期間ずっと鶏の産んだ卵を食べられないし、ペンガーの足はそこまで重症なケースではないようなので、できるだけ自然な方法や材料で治療することにする。
ペンガー以外にも私たちの一番のお気に入りであるMs. Bethというイースターエッガー種の鶏も軽い鱗片脚ダニに冒されているようだ。ペンガー、Ms. Beth、そしてメリリンというゴールドワイアンドット種の鶏はクープを共有しているのでこの全員をオイルで治療することにする。残りの3羽の足はとっても綺麗で、別の場所でヤギといつも一緒に寝ているせいかダニには冒されていないよう。この3羽は歳が若いというのもあるのかも。
3)クープの止まり木や中についたダニを徹底的に殺すために、消毒する。オイルやエッセンシャルオイルなどが入った手作りのスプレーでもいいのだけれど、ネットでよくpermethrin 10%のスプレーが勧められているので、確実にダニを駆除するためにこれを購入。使用手順に従ってダニを駆除する。値段が手頃で鶏にも安全に使えるし、このスプレーを使っている間卵も食べれられると言う点が素晴らしい。