このトピック、ず〜〜っと前から書きたかった!!なぜなら私はアメリカの医療保険の劣悪さに嫌気がさしていたから。。。そして、日本にいる私の友達に日本の医療保険の素晴らしさを改めて知ってほしいから。でも、日本の財政も医療保険のせいで赤字がひどいみたいですね。。
アメリカのConservativeたちはパブリックヘルスケアを作ることを反対しているけど、その時こう言うらしい。「みんな日本やイギリスのパブリックヘルスケアが素晴らしいというけれど、日本人は肝移植がを受けれずに何年も待ってるのよ!」だって。それは確かに日本のヘルスケアの欠陥だ。それは認めるし改善しなければいけない。でも、その前に言ってやりたい。あんたらの国民のみなさん、一体どれだけの人が病気になっても病院に行けないの?いったいどれだけのがん患者が破産してとんでもない請求費用を背負わされているの?
アメリカの医療費は、だいたい日本の10倍程度。
例えば、盲腸の手術は日本では30万円くらい(自己負担は約10万円)。アメリカでは200万円前後(自己負担は加入してる保険会社によって様々)。NYだと240万だって。患者に死ねって言ってるのか?と思ってしまう。
私が行った歯の根幹治療+クラウンは日本で5万円くらい(自己負担は約1万5千円)。アメリカでは30万以上する(保険会社によっては全額自己負担の所も多い様子)。
なぜアメリカの医療費がここまで高いのか?いくつか理由があるみたいです。まず、Joelに聞いてみると、アメリカの訴訟社会に問題がある様子。ドクターは患者からいつ高額訴訟を起こされるか分からないため、訴訟保険に入っているそう。医療費に加えてドクターの月々の訴訟保険の支払いがかさみ、医療費自体が高騰しているみたいです。もう一つ、医療費高騰の背後には、無意味な事務費用等が相当かかっているらしい。この事務費用は本来削減できることができるのに、それが野放しになってるそう。最後に、アメリカ社会では当たり前となっていることですが、トップの人間に多額のお金が行くことです。CEOにボーナス何千万とか、アメリカではよく聞きます。トップはそれでホクホク幸せだろうけど、実際現場で働いていたりサービスを受ける人にしわ寄せが行くことになります。
アメリカの保険制度や医療費について、日本を出る前にしっかり勉強しておくべきだったと反省しました。。。ここでは、典型的なアメリカの歯科保険についてちょっと書き留めていきたいと思います。自己負担は加入してる保険会社によるので、ここでは私たちが加入してAetna Insuranceという保険会社でのお話となります。
Joelの会社は月々$15、この保険会社の「歯科保険」に支払っています(アメリカでは歯科保険、眼科保険、歯および眼以外の全身の保険は別個になっています。歯科や眼科の保険に入っていない人も多いそう)。一年に2回の歯科検診と歯のクリーニングは無料です。これは良い所。でも、行ったん治療を受けるとなると、まずactivation feeとして$20支払います。そして、一年に$1,500までの治療費は保険でカバーされます。でも、この$1,500内でも何か治療を受けたら2〜3割負担。そして前に書いたように、アメリカの医療費はバカみたいに高いので、一年間で$1,500なんてあっという間です。つまり、一本の歯の根幹治療さえも保険の範囲内で出来ないということ。年間で$1,500が保険適用範囲、というのはアメリカの歯科保険ではスタンダードの様です。
アメリカの現状ですが、がんにかかって、治療費を支払うために全財産を売り払いそれでも足りないために巨額の負債を抱え、帰る家がない人たちもアメリカにはたくさんいるそうです。本当に気の毒でなりません。
ちなみに、アメリカ特有だなぁ〜と思った医療保険の話があります。Joelの同僚で1/38インディアンの血が流れているダーシーという女の人がいます。この人は「インディアンの血が流れているから」治療費が全額無料だという。ちなみに、彼女の夫は今大学生で彼女自身もJoelの会社でパートとして働いているため家計の収入が少ないこともあって、こういった補助を受けられるそうだけど、もし彼女がインディアンの血が流れていないならば少額でも医療費は支払わなければいけないことは確か。1/38って、ほとんどアメリカ人だと思うんですけど。。。こういった医療補助があるなら、もっと多くの人も助けてあげてほしいと思ってしまう。
私は一生アメリカの市民権を申請することはないだろうと思う。理由は、日本は二重国籍を認めていないため、市民権を得ると自動的に日本国籍が失効するから。そして、アメリカではうかうかと病気にかかれないから。これからアメリカに移住する人たちには、身体で悪いところがあれば、しっかり病院に通院してできるだけ日本で完治させてきた方が良いですよ〜!ってアドバイスしたいです。
先進国なのにここまで医療保険制度が遅れている国はアメリカだけではないでしょうか?